前編では、弊社開発事例の全体像を紹介しましたが、後編はAirtableで実際に構築したシステムのスクリーンショット画面を載せつつ、詳細を説明します。スキャンマン社の開発事例記事前編はこちらまずは弊社の業務フロー図を再掲します。最も上流の商談管理から、請求金額の集計・確定と案件に紐づく主な費用である従業員(主にアルバイト)の勤怠集計と時給計算までが、一気通貫かつスムーズに流れていることを各フェーズ毎に紹介します。商談管理から案件管理フェーズこれまで弊社では商談管理はSFAツール(商談管理システム)を使用していましたが、いくつかの課題がありました。SFAツールの課題価格が1アカウントあたり月額5,000円と高額高機能だが使いこなそうとすると営業担当に入力負荷がかかってしまうデータベースが独立しているので、メンテナンスに負荷がかかり、案件管理との連携がはかりずらくなるSFAツールはメール連携など、強力な機能がたくさんありもちろん便利ではあるが、一方で使いこなそうとすればするほど、営業担当に入力負荷がかかってしまい、やり過ぎると業務効率化するためのはずが本末転倒なことになってしまいかねません。最大の課題はデータベースが独立(サイロ化)してしまい、受注して案件管理に入力する時に、同じ情報を二重入力することになってしまうことです。商談管理では企業情報や案件情報以外にも、サービスマスタや営業担当マスタなど、複数のマスタを商談管理と案件管理にそれぞれ二重入力しなければならず、各マスタのメンテナンスも負荷がかかってしまいます。これが、多くの会社でSFAツールを導入しようとして失敗する原因です。ノーコードで自社専用商談管理システムを構築するメリット自社専用に必要最小限の機能を構築するので、使いやすい一つのデータベースで構築するので、二重入力がなくなり案件管理とシームレスに連携するSFAツールは高機能だが、自社では使用しない機能もたくさんあり、そういった無駄な機能を削ぎ落とした自社専用のシンプルなものを構築できるため、実際に営業スタッフが使う時に使いやすく、すぐに慣れます。そして、何といってもデータベースが一元化されていることで、商談ステータスを「受注」ステータスにするだけで、そのまま案件管理にも自動で反映されることです。これは、企業情報や案件情報だけでなく、サービスマスタや営業担当マスタなど、各マスタも含めて一元化されているので、1箇所をメンテナンスするだけで済みます。SFAツール単体で見ると高機能な分、部分最適ではありますが、Airtableなどのノーコードで一元化されたDBで構築することで、スムーズで効率的な業務フローを全体最適で構築することができます。案件管理からサービス提供フェーズ案件管理からサービス提供までは、案件スケジュール管理と従業員のシフト管理が主な業務となります。案件スケジュール管理案件情報は商談で受注になったものが、自動で案件管理に反映され、それを元に案件担当者が具体的な作業日のスケジュールや作業場所、持ち込むスキャナーの機種や服装、マニュアルまで入力します。シフト管理弊社の事業内容上、1ヶ月分の案件スケジュールを確定させることが難しいため、それに合わせてシフト調整を1週間毎にしています。従業員毎にポータル画面を作成し、それぞれがポータル画面にログインすることで、シフト希望をスマートフォンから簡単に提出することができます。シフト提出だけでなく、勤怠管理画面なども確認することができます。提出された各従業員のシフト希望は自動集計されます。この自動集計されたシフトと案件スケジュールを見ながら、シフトコントローラーがシフト調整していきます。AirtableとSlackなどの外部ツール連携シフトが確定すると、Slackに通知されます。AirtableはSlackなどの外部ツールともシームレスに連携しており、特定の条件をトリガーに特定のチャンネルや宛先に自動で通知させることもできます。さらに作業日前日になると、作業予定の各従業員にSlackで個別にそれぞれの案件詳細が自動で届きます。この前日確認連絡送付の作業を、元々は手作業で一件一件各従業員に毎日送っていたのですが、今では自動化され、相当な業務効率化になりました。工数がおよそ9割カットできたのもうなづけるかと思います。サービス提供から納品後集計フェーズ顧客への請求金額は、実際に何ページスキャンしたかや、ファイルやフォルダのリネーム作業を行ったかで確定します。現場でのスキャン業務が終わったら、現場リーダーのスタッフが業務報告を入力し、全スタッフが各々の勤怠報告を入力する必要があります。Slack連携による入力の自動リマインド通知当日の案件の終了時間にその現場の作業スタッフに対して、そのスタッフ専用の業務報告用のURLや勤怠報告URLを自動通知させることができます。例えば、通知された勤怠管理URLを開くと、自分の名前だけでなく、その案件の情報から始業時間や休憩時間、就業時間などがあらかじめ入力された状態になっており、実際の時間と違う場合はそれを修正するだけになっており、入力負荷とミスを極限まで減らすことができます。もちろんこれらはスマホから入力でき、業務報告も同じような形で入力することができます。 納品後集計からバックオフィスフェーズ各現場、各スタッフから入力された業務報告や勤怠報告を集計します。各現場から報告された業務報告を集計することで、売上である請求金額が確定し、各スタッフから報告された勤怠報告で時給計算や機材のピックアップ手当、交通費などを集計し、給与計算します。すべての報告を一元管理・自動集計上がってきた業務報告と勤怠報告はそれぞれ全ての情報が一元管理され、関連するマスタと連携し紐づいた状態で、自動集計されます。業務報告一覧勤怠報告一覧計算はリアルタイムで行われ、最新の業務実績や、給与額が反映されます。案件毎、スタッフ毎、サービス毎など見たい項目で自由自在に一覧化・分析が可能に関連するマスタと連携し紐づいていることで、案件毎の業務報告や、スタッフ毎の勤怠管理の一覧など、自由自在にフィルタリングをかけることができます。勤怠管理ソフトを導入せずに、独自で勤怠管理機能を構築した理由勤怠管理はSaaSがたくさんありますが、Airtableで独自に構築したのは、手当や交通費など含めて、一元管理したかったためです。既存の勤怠管理ソフトでは交通費なども含めて管理することはできず、ましてや案件情報からあらかじめ引っ張って入力を簡易にすることはできません。弊社は事業上、案件情報と勤怠情報が重なっている部分が多かったため、業務基幹システム上に構築するのが最も効率的と判断してこのような形にしました。他に勤怠管理に紐づかせて管理したい内容としては、有給休暇管理ですが、これもAirtableで構築し、管理しています。バックオフィスSaaS(経理)との連携請求書連携:集計されたページ数やファイルやフォルダのリネーム数などをシステムで案件担当者がシステムで確認しながら、1案件ずつマネーフォワード請求書に手動で入れ、請求書を発行しています。各担当者が月に扱う案件数的に手動で問題ない量なので、この形をとっています。給与計算連携:給与計算は、自動で時給計算されたものをCSV出力し、マネーフォワード給与にCSV取り込みすることで、社会保険や税金の計算、立替経費の連携をしています。スタッフが数十人いて、コピペの項目の量も多いため、ミス防止と作業効率化のためにCSVにて連携しています。Airtableでは、CSV出力の形式も自由自在に構築できるので、基本的にはCSV出力したものを加工することなく、そのままCSV取込できます。まとめ:自社専用システムをノーコードで構築することによる「競争優位性」ここまでご覧いただいたとおり、データベースを一元化し、連携させることで、多重入力をなくし、外部ツールを含めて他のシステムとシームレスに連携することで、一気通貫でスムーズな業務フローが構築できることがご理解いただけたかと思います。これにより工数はおよそ9割がカットでき、属人化から脱却し、実際に利益率の向上に反映されました。また細かい改善点などは都度改修されており、有給休暇管理機能などは後から追加されましたが、これもノーコードであれば、後からスピーディに開発・改修しやすいということも利点です。弊社の派遣・訪問型をメインとしてスキャニング事業を行っている競合はおらず、それはここまでの全体最適化された業務フローの構築が難しいことが考えられます。最適な業務フロー構築の本質は、ノウハウという暗黙知のシステム化とデータベースの一元化と連携による全体最適化弊社も含めて、多くの企業で、担当者が複雑な業務ロジックをExcelに構築し管理することで、属人化とブラックボックス化が進み、気づけば担当者に何かあれば業務が遅れたり止まったりしかねないリスクを抱えることなります。この担当者の属人化とブラックボックス化された、見えないノウハウ=暗黙知を可視化し、システム化することで、こうしたリスクから回避できます。そして、データベースを一元化し、シームレスに連携させることで、全体の業務が一気通貫でスムーズに流れる全体最適化された業務フローを構築することが、業務DXの本質です。全体最適化された業務基幹システムとフローの構築にご興味ありましたら、まずはぜひとも無料相談にお問い合わせください。